【展示報告】大槻香奈 個展 「2020年の夏祭り」 -FANBOX感謝祭・名古屋編-
名古屋のレンタルスペースmaison shintenchi(メゾンシンテンチ)をレンタルしていただいた、
美術作家の大槻香奈さんによる個展「2020年の夏祭り」が8月2日をもちまして、終了いたしました。
たくさんの方に足を運んでいただきありがとうございました。
大槻さんはイラストレーターとしてのキャリアから始まり、現在では国内外で現代美術の作家として絵画作品を発表されています。
同時に書籍の装画などでも多くの作品を提供、近年では写真作品も発表されています。
変化し続け、多岐渡る活動について、インタビューでは次のようなことをおっしゃっていました。
作品を通して、社会や他者に向けて自分に何ができるか、を模索した結果だったと思います。
イラストレーション、絵画それぞれに違った役割があり、他者と対話するツールがその時々で変化している状態だと思います。
理由はそれだけではありませんが、作品そのもの以上に、それが時代においてどのような影響をもたらすのかということを常に考えています。
大槻さんの、自身が生み出す作品や制作物が社会や他者や時代においてどのような影響をもたらすのか、というような俯瞰した考え方、視点は
作品の題材の選び方にも繋がってるように感じます。
最近はあまり見ることが少なくなってきたスーパーマーケットや家電量販店などの広告を支持体にして少女たちを描いたシリーズ、
かつては大切な人へお守りとして贈られていたという、役目を終えた日本人形の姿を描いたシリーズなど、
今では失われつつあるものや風習など、儚さのある題材がポップで軽やかなタッチの作品として仕上げられています。
今回の個展では会期中に会場で制作を行いその様子をzoomで配信する、リモート公開制作とも言えるオンラインイベントが開催されました。
3日間の会期中に2つの作品が仕上げられ、完成後はそれらの作品も会場に展示されることとなりました。
今後は作品を通して更に広い世界で対話をしたいと言う大槻さん。
さらなる活躍が楽しみです。
どうもありがとうございました!
大槻香奈 個展 「2020年の夏祭り」
-FANBOX感謝祭・名古屋編-
【開催日時】
2020-7-31(金)〜8-2(日)
大槻香奈 (Kana Ohtsuki)
1984年生まれ。京都府出身、東京在住の美術作家。
嵯峨美術大学客員准教授。
国内外で絵画作品を中心に精力的に活動している。書籍の装画などでも多くの作品を提供。
また、いくつかのギャラリーで作品の公開制作(製作)をするオープンアトリエのイベントを開催。
2019年よりフィルム写真作品も始める。